仮想通貨特有の技術といえば、有名なものはブロックチェーン技術だよね。実はそれだけではなくて、仮想通貨に用いられる暗号化技術も重要な技術だよ
では暗号化技術とはどのようなものなのか見ていこう!
仮想通貨(暗号資産)と暗号化技術
仮想通貨は法改正により「暗号資産」と呼ばれるようになりました。
ビットコインなどの暗号資産は、その名の通り暗号化技術をベースとした通貨で、暗号化技術は仮想通貨において非常に重要な技術です。
公開鍵暗号方式
仮想通貨で使われている暗号化技術は公開鍵暗号方式といって、インターネット通信や電子署名などで幅広く使われています。
<公開鍵暗号方式>
公開鍵と秘密鍵の2つの鍵がペアで1セットの鍵となり機能します。
「閉める鍵と開ける鍵を別々にすることで鍵のやりとりの必要をなくす」というものです。
それぞれの鍵には重要な役割があり、1つ目の鍵は公開鍵として第三者に公開する鍵で、2つ目の鍵は秘密鍵として自分だけが持っている鍵となります。誰かに情報を送りたい場合は、その送りたい人用の公開鍵を用意して鍵をかけて送信し、受け取った人はその人だけが知っている秘密鍵で開けれることになります。
公開鍵
第三者に公開する鍵のこと。公開鍵で掛けた鍵はセットの秘密鍵でしか開けられない。
秘密鍵
自分だけがしてている鍵。公開鍵で掛けた鍵は秘密鍵で開けることができる。
公開鍵で掛けた鍵は、セットとなる秘密鍵でしか開けることができないので、秘密鍵さえきちんと管理していれば情報は完全に守られます。
公開鍵と秘密鍵を逆に利用したものが電子署名
送信者だけが知っている秘密鍵で鍵を掛けて送信し、受信者がその秘密鍵とペアになる公開鍵で鍵を開けることができれば、それは確かに送信者が送ったものだという証明になります。
うんうん。頭がこんがらがってるけど、理解したよ。
こんがらがったら理解したとは言わん
仮想通貨とP2P
仮想通貨を支える技術としてもう一つ重要なものがP2Pです。
P2Pとは?
P2Pとはpeer-to-peer(ピア・トゥ・ピア)の略で、直訳すると同格のもの同士のネットワークシステムのことを指します。
従来のネットワークシステムはクライアントサーバー型と言われ、1つの巨大なサーバーに無数のパソコン(クライアント)がアクセスするネットワークでした。
コンピュータがサーバーとクライアントに分かれ、サーバーが中央集権的な役割をしていました。
これをお金で例えると、サーバーが銀行でクライアントがそれぞれの銀行口座となります。
P2Pは同格のもの、つまりクライアント同士でネットワークを構築しています。
ファイルをやりとりするときは自分のパソコンから直接他人のパソコンにデータを送ることができるため、クライアントサーバー型と違い、サーバーにアクセスが集中して負荷がかかり回線が渋滞することもなく、ダウンロードにかかる時間も短くなります。
これもお金に例えると、銀行(サーバー)を介さずに個人(クライアント)同士でお金のやりとりをするということになります。まさにこれが仮想通貨の取引の形です。